2013年12月6日金曜日

秘密保護法が国会通過した日


朝、起きるとネルソン・マンデラが死んでいた。
世界中の国家元首、首脳から弔辞が寄せられていた。
秘密保護法案が参院でもまた強行採決されようとしていたこの日、日本の首相はどのツラ下げて、マンデラに弔辞を送るのだろうと思った。

秘密保護法案は、言論の自由を損ない、人権に抵触する法案だ。国連人権高等弁務官が異例の懸念表明をしたくらい。

けれど、連日大きくなるデモも、学者、芸術家、ジャーナリストなどの数々の団体の反対声明も、地方議会の慎重審議を呼びかける議決も無視し、国会は力づくで議論を打ち切り、数の力で採決を強行した。衆院でも参院でも、合計4回も。

悪夢のようだ。

議論も尽くさず、そんなに急いでなりふりかまわず法案を通したのは、議論すればするほどボロが出ると知っているから? 戦争をする国に日本を作り変えるのに早くしなければならない理由があるから?

それにしても、どこまで国民をバカにしているのだろう。「可決後、ご説明いたしますから、ご理解、ご安心いただけると思います」。ご理解いただいてから採決するのが民主主義なのは、小学生でも知っているはず。

マンデラの死んだ日、日本では民主主義が大きな打撃を受けた(「死んだ」とは言わない)。どうしてこんなことになってしまったのか、と思うと目がくらむ。

秘密保護法案の可決を何より恐れて来た、この数ヶ月、特にこの一ヶ月。
でも、可決されてしまった今、私には、多くの人と同じように、「抵抗を続けよう」という気持ちだけがある。抵抗する人を助けたいと思う。

施行されるまでにはまだ時間がある。打つ手はある。

頑張りましょう。

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おまけ
Facebookで流れてきた「今日の名言」より
「何もせず、何も言わず、不正に立ち向かわず、抑圧に抗議せず、それで自分たちにとっての良い社会、良い暮らしを求めることは不可能です。(ネルソン・マンデラ)